動画を利用して”伝える”から”伝わる”へ!企業が動画を活用するメリットとは
動画発信のメリットとは?企業が知っておきたい動画の活用方法と制作のコツ
(2020/10/28更新)
動画産業の発展に伴い、マーケティングや社内研修に「動画を活用する事例」が増加しています。なぜなら、動画コンテンツの発信は、多くのユーザーに対して効率的に情報を伝えられるからです。
そこで今回は、「動画発信の媒体の選び方」や「動画コンテンツの活用方法」をご紹介します。最後まで読むことで、社内向け・社外向けの動画発信のコツがわかるでしょう。
この記事の目次
企業が動画発信を活用するメリットとは?
まずは、企業が動画発信を活用するメリット3つをみていきましょう。
多くのユーザーに見てもらえる
文字(Webサイトなど)での情報発信と比較して、動画コンテンツは「情報を得るまでの手間が少ないこと」が特徴です。例えば、YouTubeであれば、再生ボタンをクリックするだけで、ユーザーが受動的に動画を視聴できます。
最近では、動画配信を中心とした新たな働き方として、YouTuberが職業として注目されており、動画による情報取得は一般的になりつつあるのです。
実際に、YouTubeの日本国内におけるアクティブユーザー数は、2018年の調査時点で月間6200万人を超えており、17歳~60代後半までの幅広い年齢層で利用されています。
また、一般財団法人デジタルコンテンツ協会の「動画配信市場調査レポート2020」によると、2019年の動画配信の市場規模は、2,770億円(前年比約126%)を記録しました。
従来の「文字による情報取得」よりも手間が少なく、受動的に視聴できるため、より多くのユーザーに見てもらえることが動画発信のメリットです。
短時間で多くの情報を発信できる
動画コンテンツを活用することで、短時間で多くの情報を発信できます。例えば、1分ほどの短い動画であっても、一般的なWebサイトにおける3600ページ分(約180万文字)の情報量があると言われています。
また、1971年にアメリカの学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によると、人間は情報を取得する際に「視覚から55%」「聴覚から38%」「言語から7%」の割合で、脳内にインプットをしているそうです。
動画コンテンツは、紙媒体やWebサイトのように文字単体ではなく、「映像」「音声」「文字」の3つの要素を含んでいるため、より記憶に残りやすい媒体として活用できます。
SNSとの相性の良さ(SEO対策に最適)
動画コンテンツは、「Twitter」「Instagram」といったSNSとの相性が抜群です。企業専用のSNSアカウントを作成して、定期的に動画を投稿すれば、より多くのユーザーに拡散できます。
例えば、Twitterでは「フォロワー数の多いインフルエンサー」にリツイートされることで、想定以上のユーザーに情報を届けられます。
またYouTubeの場合は、検索エンジン大手の「Google」が展開しているため、SEO対策(検索エンジン最適化)をしたい企業におすすめです。
動画タイトルにキーワードを含むと検索結果の上位に反映されやすくなるため、「SNS経由以外のユーザー」に対する拡散方法として活用できます。
動画コンテンツの活用方法
動画コンテンツの活用方法は、「社内向け」「社外向け」の2種類に分かれます。ここでは、それぞれの活用方法を具体的にご紹介します。
社外向け動画コンテンツの活用方法
- 自社商品やサービスの販促広告
- 企業のブランディング
- 就活生向けの採用動画
社外向け動画コンテンツは、「自社商品・サービスの販促広告」や「企業のブランディング」で活用できます。
企業のプロモーション活動を行う際に、動画コンテンツを活用することで、ユーザーに対して鮮明に記憶に残る広告を発信できるでしょう。
また、就活生に自社情報を伝えるときも、動画コンテンツのほうが効果的です。
多くの企業で採用説明会はありますが、文章や写真だけのパンフレットを使用するのではなく、動画コンテンツを取り入れて差別化することで、就活生からの印象を高められます。
社内向け動画コンテンツの活用方法
- 新人研修動画
- 社内マニュアルの動画化
社内向け動画コンテンツは、社員の育成やマニュアルとして活用できます。紙媒体で説明していたものを動画化することで、業務の手順を視覚的にインプットできるため、文字だけの情報よりも理解度が深まるでしょう。
また、動画コンテンツを利用することで、分厚い紙のマニュアルを用意する必要がなくなります。最後までしっかりと内容を視聴しやすくなり、短時間で情報を吸収できるため、従業員の経費削減にもつながります。
どこで動画を発信するべき?
企業が動画コンテンツを発信するときは、「どの媒体を選ぶか」が重要です。社外向け動画コンテンツの場合は、より多くのターゲットに対して拡散するため、動画サイトの会員数や年齢層を意識する必要があります。
また、社内研修やマニュアルとして動画コンテンツを制作する場合は、従業員が視聴しやすいプラットフォームで発信しましょう。
以下の表に、それぞれの特徴や活用方法をまとめました。これから動画コンテンツを活用する方は、ぜひ参考にしてください。
<社外向け動画の発信>
特徴・活用方法 | |
企業HP | 企業の概要・製品・サービスの紹介、また新規顧客開拓や営業ツールとしての活用。 |
OOH(交通・屋外広告) | 不特定多数のユーザーに対して、動画の視聴機会を設けられる。場所・時間などの条件を活かした広告発信ができる。 |
YouTube | 消費者のニーズを埋めやすい。「視聴回数の多い動画」に関連した動画コンテンツを作成することで、潜在的なユーザーを獲得できる。 |
動画だけでなく、画像も活用して発信できる。フォロー機能によって、固定視聴者の獲得も狙える。 | |
TikTok | 動画発信のハードルが低い。中高生の年齢層(10代)で流行しているため、ターゲットを絞りやすい。 |
LP(ランディングページ) | 文章に付け加える形で情報提供できる。ユーザーの滞在時間が増えることで、購買意識を高められる。 |
メールマガジン | 文章による説明が不要。ターゲットに対して、動画を直接発信できるため、効率的に販促を行える。 |
<社内向け動画の発信>
特徴・活用方法 | |
社内専用サイト | 社内研修やマニュアルで活用できる。セキュリティ面を強化することで、社外秘情報の掲載も可能。 |
Zoom | ライブストリーミングと既存動画の発信が可能。ビデオ会議で使用している企業では、使い方を学ぶ手間を省ける。 |
動画コンテンツを制作するコツ
社内向け動画コンテンツは、研修やマニュアルとして自社従業員のみで共有することから、広告色を意識する必要がありません。
一方で、社外コンテンツを制作する際には、ターゲットに対して自社ブランディングや商品・サービスを分かりやすく伝える必要があるため、プロの編集者への依頼も視野に入れましょう。
社内向け動画は新人に依頼する
- コストを下げられる
- 完成までに時間がかからない
- 業務内容の習熟に最適である
社内向け動画コンテンツは、研修課題として新入社員に任せることで、制作コストを下げられます。外部発注によって動画を制作すると、動画の長さにもよりますが、専門の企業に依頼した場合は数十万円、個人に依頼した場合でも数万円の費用が必要です。
また、動画が1本完成するまでに数ヶ月かかることもあるため、社内研修・マニュアル動画は、外部発注での制作には適していません。
一方で、社内研修・マニュアル動画の制作は、新入社員にとっては「自社のルール」や「業務内容」を学ぶ機会として最適です。
自身が学んだ知識を、他人が見ても分かりやすいように動画に反映することで、業務への理解度が深まるでしょう。
また、相手の立場に立って考えられる力が身につけば、動画編集スキルだけでなく、将来的な営業スキルなどの習得も期待できます。
社外向け動画は専任やプロに依頼する
- 質の高い動画コンテンツを発信できる
- 商品やサービスの広告に最適である
昨今の動画産業の発展により、YouTuberのような個人による動画配信だけでなく、企業や団体による動画マーケティングが増加しています。
しかし、誰でも手軽に動画コンテンツを制作できるものの、動画のクオリティが低かったり、ターゲットを絞らずに発信してしまったりすると、期待している成果は得られません。
商品・サービス向けの動画広告は、ターゲットに響くような「映像」「音質」「構成」「編集」といった要素が重視されます。
プロの動画編集サービスに依頼して、ブランディングや広告に適した構成作り、自社にないようなアイデアの活用、さらには高品質の機材により、クオリティの高い動画コンテンツを発信しましょう。
動画コンテンツは初心者でも簡単に作れる
動画コンテンツを制作した経験がなくても、手軽に作れる時代になりました。専用の動画編集ソフトウェアが販売されているため、手順に沿って利用することで、誰でも動画制作にチャレンジできます。
これから動画コンテンツの発信を検討する場合は、手始めに「自社の企業紹介」や「役員プロフィール」など、社内向けの情報をHPにアップロードしてみましょう。
現代のWebマーケティングにおいて、動画コンテンツは必要不可欠な手法になりつつあります。企業全体で動画発信への理解度を深め、用途に合わせて活用してください。
創業手帳の冊子版では、経営者や企業にとって必要なマーケティング手法を解説しています。無料で配布しているので、Web版とあわせてご活用ください。
(編集:創業手帳編集部)